一般社団法人日本研究皮膚科学会

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JSIDきさらぎ塾

JSIDサマースクールあおば塾

JSIDきさらぎ塾 開催案内

 日本研究皮膚科学会(JSID)は2010年より、全国の熱意ある有望な若手研究者を対象として、皮膚科学研究者養成のためのセミナー「JSIDきさらぎ塾(JSID Young Academician-Fostering Seminar)」を開塾しました。「きさらぎ」は「如月」です。2月に開催されることから名付けられました。
 まず、皮膚科医の視点からは、近年の臨床研修システムの変化に伴い、全科的に研究指向の医師が少なくなっていることが憂慮されています。しかし、臨床を行うにしても研究マインドが重要であることは論を待ちません。研究成就は究極的な思考を要求し、個々人の臨床のみならず全人的な資質・能力をも伸ばしますし、自然と国際的な活動にも発展します。
 また、基礎研究者の観点からは、特に地方において研究を行う環境が悪化していることから、若手研究者の数が減少傾向にあり、十分なネットワーク形成もままならない状況です。
 皮膚科学研究を行うに際して、必要な技術、知識、交流、情報が、個々の大学内では必ずしも容易に得られないという状況もあります。こうした状況を改善するために、若手を対象とした、教育的な、熱い討論を伴った、人的交流のある、集中的な合宿形式のセミナーがひとつの解決策を提供すると考えられます。
 JSIDでは若手のためのセミナーの実現を、若手セミナー委員会を中心に模索し、2010年2月に第1回「きさらぎ塾」を開催しました。将来の日本の皮膚科学研究発展のための最も重要な課題の一つとしての、若手皮膚科学研究者育成に向かって一歩を踏み出すことができたと考えています。若手セミナー委員会委員は、JSID理事会を通じ、現在アクティブに研究し既に優れた業績を挙げている全国の中堅皮膚科学研究者から選ばれており、きさらぎ塾開催に向けて尽力しています。
 「きさらぎ塾」では、若手の皆さんを「活性化」して「育成」していきます。参加する塾生だけでなく、チューター(JSID若手セミナー委員会委員)自身も活性・育成にむけて取り組んでおります。また研究活動を行うには国際性も必要であり、留学、国際学会での発表などの機会もあります。和気あいあいと交流を深めるのは「きさらぎ塾」の基調であり、これを機会に交友関係を築いて頂ければと考えております。
 きさらぎ塾の成功を受けて、ESDRにおいても同様の若手研究者向けのセミナーが開催されています。さらに2018年度のIIDではESDRとSIDと合同で同様のセミナーが開催され、JSIDを始め、多くの参加者が活発に意見を交換しました。
 参加いただく若手の研究者は、1大学/研究室1人、40歳未満または卒後10年以内、教授でないこととし、所属大学の教授あるいはそれに準じる研究室主催者(JSID会員であること)の推薦が必要です。すでに何らかの研究をある程度始めている方、あるいは国内、海外留学をすまされている方などが充実した時間を送れるようなプログラムとなっています。今年度の定員は30名ですが、新型コロナウィルス感染症の蔓延状況により、多少増減する可能性があります。応募人数を超えた場合には、書類選考させていただきますことをあらかじめご了解ください。
 「きさらぎ塾」を契機に、参加者がさらに輝きを増し、そしてJSIDが発展していくことが、「きさらぎ塾」の目的とするところです。本塾3日間に最も素晴らしい活躍をみせた方を対象に「JSIDきさらぎ賞」が設けられています。今回の受賞者は2024年に開催される日本研究皮膚科学会 第49回年次学術大会・総会で発表していただく予定になっています。また、ESDR Future Leaders Symposiumで発表していただく場合がございます。
 2月の沖縄の空のもと、よき友と出会い、よき師と出会い、そしてよき将来を予感し、昨日と全く違う風景が見えることでしょう。ぜひ多くの方がきさらぎ塾に応募されることを願っています。

理事長 藤本学
事務総長 大山学
若手セミナー委員会
夏賀健、岸部麻里、佐田亜衣子、
柴田彩、武市拓也、中島沙恵子、福田桂太郎

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